9.11。
強国アメリカの威信を根底から覆さんばかりの衝撃となった、今世紀最悪のテロ。
避難が遅れ、脱出出来なかったツインタワー内に勤務していた人々、救助に向かい犠牲になった消防士、警察官。

誰もが行方のしれない夫を、妻を、子供を、友人を案じ、探し続け、果てしない哀しみと苦しみに呻吟し、やり場の無い怒りにただ震えることしか出来なかった。

それでも、やがて人々は少しずつ哀しみから立ち直り、復興への道程を歩み始める。

そんな中、在る一枚のイラストポスターがあった。

それは毅然とした面差しで立ち並ぶ医師、消防士、警官、救助活動の兵士、医療ボランティア、食料配給ボランティアのイラスト。
惨憺たる現場に於いて、不眠不休でそれぞれの立場で懸命に職務に当たった名もなき人々。
ヒーローもの映画よろしく、雄々しく整列する彼らの絵姿を、赤いマントにブルーのコスチュームの、御存知スーパーマンが感嘆の溜息をつきながら見上げている…という構図で、

悪夢のテロ攻撃を受け、絶望に瀕したアメリカを励まし、勇気づけ、再び立ち上がらせたのは、スーパーマンでもスパイダーマンでもジェダイでもなく、超能力もフォースも持たない市井の人々の、地道で誠実で懸命な姿であり、呼びかけだったのだと、沁み入るような感動を覚えたものです。

でも、きっと誰しもが当たり前の、自分の成すべき事をしただけで、そんな大それた事をしているつもりもなく、なまじ英雄扱いされたりすることは迷惑だったりするんだろうな。

うう、カッコええ。

そんな人達と自分を準える気は毛頭ありませんが、同居10年目でついに在宅介護というと、何か苦労のてんこ盛りみたいに思われる事が多くて、エラいわねえ、凄いわねえと賛辞のオンパレードを頂戴し、取り敢えず、あら、いえ別に~とか言って流してますが、

そりゃ、ハッピーだとは思いませんし、ダンナさんとずっと二人で暮らせるのであればホントはその方が良かったけれど、でも、今更そんなタラレバ言ったってしょうがない。

今の現状を他に取り替えるわけにいかない以上、手持ちの材料でどうにか手を尽くすしかないじゃないすか。
ブログであーでもない、こーでもないと理屈をこねくり回して、野生の王国に我が身を投影しながら、ガス抜きして、凌いでいくしか無いじゃないすか。
(負けず嫌い)

上を見ればきりがないし、下を見ても際限がない。
自分が居るところが何処なのか、より、そこで自分が何をどうするかが重要なんじゃないのかな。

それに、そんなに私自分の境遇が酷いとは、実は思ってないんです。
どっちかというと、アタリというか、儲け物というか。
イヤホント、負け惜しみじゃなく。

それなりに苦労もあるけれど、同居して初めて学べた事も数多あるし、在宅介護も、学生時分よりよっぽど勉強するきっかけになって、尊敬出来る人と知り合えて、新しい友人関係がどんどん作れたことからも、私にとってはかなり有益だったと思うんですよ。

何よりも、「助け合い」「共同作業」が大の苦手で、負け犬の傷の舐め合いくらいにしか思えず、孤高の一匹狼を気取っていた(ハッズかし~・大汗)生意気な身の程知らずが、「あい学び合う」大切さを身を以て知ったというだけでも、実に得難い経験だったんじゃないかと。

私のブログを見て下さる方の中には同じように介護で苦労されておられる方もいらっしゃるでしょうし、介護はしていないけれど子育てに頑張っておられる方も、子供さんが独立なさってご主人様とのお二人の時間に向き合っておられる方もいらっしゃるでしょう。

誰もがそれぞれの立場で、それぞれの問題と向き合い、真摯に、誠実に、悩み、迷い、内省することは、責任ある立派な行いである筈です。

だから、そんなに大上段に構えたこと書いたりしませんから(といいつつ、演説好きな校長の長朝礼のような理屈っぽい駄文ですが)、お楽に読んで笑って下されば、充分ですので。

どぞ、よろしく。

POTE
Posted byPOTE

Comments 4

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山田あしゅら  
再び激しく同意

なんかPOTEさんとは気が合いそうv-10
介護はそれほど悪いことばかりでもないような。

13番さんがいるおかげでダンナともラブラブだし
(テヘ。)

いなかったらブログ書こうとは思わなかったし

何より、日本国中の会ったことも無い人と知り合うこともなかったし。
(もち、POTEさんんともね)

2009/06/16 (Tue) 00:12 | EDIT | REPLY |   
POTE  
ありがとうございます

そう仰って頂けて、とっても嬉しいです。

草木も生えない不毛な荒野に一人投げ出され、「荒野に俺は一人だけー!」とか叫んでいたんですけど、気がつくと方々で、同じように懸命に前進してる同志の姿が微かに見えるようになりましたし、後方で援護してくれる家族の存在も実感出来るようになりました。

そうやって心は繋がっていくのですね。
これからもどうぞよろしく。

コメントありがとうございました。

2009/06/16 (Tue) 09:41 | EDIT | REPLY |   
pegi  
そうなんですよね part3

私も3年前に介護ブログなるものを読んでいたら、私の介護も「みんな考えていることは同じなんだ」とホットして考え方も変っていたかも・・

でも逃げられない状況だと、結局のところ右往左往しながら知恵を湧かして、腹を決めて今の状況を上手く乗り越えることしかないのかなあ。
10年同居し介護した私の答えは 
「まぁ なるようにしかならないって!」←単純
もちろん努力はするけで、でも自分も大事にしなくっちゃね。
偉そうなコメントで単純な答えでした。
シツレイシマシタ。

2009/06/16 (Tue) 23:09 | EDIT | REPLY |   
POTE  
Simple is the best.

どうにもならないことは
どうにもならないなりに
どうにかなるもんだ と鷹揚に構え、

でも
出来ぬ堪忍
するが堪忍
だけどやっぱり出来ない堪忍 と呻吟し、

やがて
何かをやったということは
それをやったという事実だけ と達観する。

…そんな風になれればと思います。

コメントありがとうございました。

2009/06/17 (Wed) 09:34 | EDIT | REPLY |   

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