WINDING ROAD

在宅介護という名の過酷にして壮絶な終わりなき戦いの日々 自分の病気、ジツボとの関係 荒野に俺は一人だけ(笑)
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蓮花のように 7・完 /彼女が望んでいたこと

火葬場は、都立八柱霊園(都立だけど、住所は千葉県。もっっの凄く広い霊園です。東京ドーム20個分だそうな)に、隣接した、
由緒あると言うと聞こえは良いが、かーなーり、年季の入った、古ーい火葬場で、通夜葬儀のセレモニーホールがなまじ新設されたばかりの最新装備だったものだから(トイレの個室に入ると、蓋が自動的に開くんですよ。いらっしゃ~いみたいに)、その落差が凄くて、

しかも、マイクロバス降りたら、いきなりそこが火葬炉で、え?え?え?ここ?ここで、もう、これで、お別れ?と思う間もなく、棺は炉内に入れられ、上下式の鉄扉が閉まり、白木のお位牌と遺影とお花を並べた、白布の台が置かれ、一同は精進落しの席へ案内される。

どうも、予定よりかなり時間が押していたらしく、言外に早く早くと急かされている気がしてならない。
(気のせいじゃなくて、ホントに急かされたんだけど)
(火葬炉から会食会場までの廊下は遠いし、暗いし、階段だし)
(年輩者には辛かろう)

で、慌ただしく席に着かされ(しかも座敷)、献杯するや、食事のペースより早く、次から次へと料理が運ばれ、かっ込むように食事する羽目に。
(でも、料理はおいしかった)
(ここでも、きっと、おじちゃん、上のランクのお料理注文したのだろうな)

献杯直後は親族席の中に居た岩清水君の姿は、途中から見えなくなり、

POTE「彼、いないね。料理一口も箸付けてない。昨日も、何も口にしてなかったんだよ」
ダンナ「飲み食いできる気分じゃないんだろうな」
POTE「可哀想に」

ただ、長女御夫君や三女御夫君も中座したきり、精進落しの席に戻って来ていないので、どこかで男同士、煙草でも吸ってるか、一緒に、まりこさんの煙でも眺めているのかもしれない。
(それはそれで悲しいけれど)

収骨の場には、ちゃんと皆戻って来ました。

お骨は、白くて小さくて綺麗でした。

そういえば、ダンナの叔父(爺様の弟)の時は、骨がゴツ過ぎて、骨壺に入り切らなくて、どうするのかと思ったら、係の人が上から蓋でごりっごり押し付けて、参列してた全員がひょえええ~~~、そんな無理矢理な~~~とドン引きしたっけ。

二人一組でお骨上げして、華やかな模様の入った骨壺に納めました。
岩清水君はお骨の一番上に、指輪を入れてました。
もー、彼の一挙手一投足が、参列者の涙を誘って、どうしようもない。

再びマイクロバスに乗り込んで、いちかわのセレモニーホールへ帰還。

御手水で手を清めてから、葬儀告別式会場に戻り、最後の喪主挨拶。

ここで、おじさんはその大役を岩清水君に委譲。
籍は入れていなかったけれど、誰よりもまりこさんを愛し、大切に思い、その死を悼み、我が事のように悲しんでいる彼には、その資格も権利も義務もある。

戸惑いながら、涙にくれながら、岩清水君は一生懸命その大役を果たしました。
立派な挨拶でした。

出来れば本人にそう言って差し上げたかったのだけれど、お開きになってからの会場は、あちこちで挨拶したり、引き物を受け取ったり、一気に雑然としてしまって、岩清水君も何処に居るのか見つからず、おじさんとおばさんに御挨拶して失礼することに。

EVに乗り込む直前、岩清水君の母上がワタシを呼び止め、「昨日(通夜振る舞いの席)は有り難うございました。良いお話をして下さって」と仰った。

ばたばたと「いえいえ、いいんですよ、では、これで失礼致します~」とEVに乗り込んでしまったのだが、

正直、いくら同じ病気だからって、初めて会う人に、あんなこと言って良かったのか、内心迷っていたので、安心しました。
肉親だと、近過ぎて、言いたいことも言えない場合もあるから、お母様の代わりに、御家族やいちかわの家の人達の気持ちをワタシの言葉で伝えられたとしたら、本望です。

後日、いちかわのおばさんから御礼のお電話を頂き、納骨式は7月25日(日)に行うとお知らせ頂いたのですが、通夜葬儀は偶然爺様のショートと合致したので、ワタシも出席出来ましたが、7月のショートがどうなるか分からないので(難しいと言われてるし 夏休み中なので、子供さんが居るお家は、7、8月のショート希望が倍増するらしい)、多分、うちの人だけ出席させて頂くようになると思います。

岩清水君にも、是非もう一度お会いしたかったのだけれど、まあ、ワタシはワタシの仕事を最優先にするべきなんだし、
一周忌や三回忌で、また会える日もあるだろうし、彼が出席しなくなれば、それはそれで良いことだとも思います。

まりこさんは亡くなってしまって、彼女の時間は止まってしまったけれど、
岩清水君は生きているのだから。

彼女を忘れず、想い続けてくれることは嬉しいけれど、彼を支え、慰め、愛してくれる人が新たに現れたなら、その手を取ることに躊躇しないでもらいたい。

岩清水君が幸せに、元気に生きていくことが、何よりもまりこさんが望んでいることである筈だから。

生きている人間にしか、昨日と明日は繋げられないから。《完》


すみません、在宅介護と全然関係ないネタで、7回も繋いでしまいました。
ここまでお付き合い頂きまして、有り難うございました。

皆様も何卒、御自身の健康には充分にご注意下さい。
病院に行くのが怖いとか、忙しくて検査なんか受けてられないとか、小さな子供が居るとか、寝たきりの年寄りが居るとか、事情はあるでしょうけれど、
早期発見早期治療、命に勝るモノは無し。

繰り返して申し上げます。
女は元気でなくっちゃね。



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Comment

編集
POTEさん、ご無沙汰です。
あ、こっちのコメではたびたびお会いしてますけど…。

いくつであっても大切な人を失うことは悲しいことですが
若い人の葬儀はまた辛い。
家族も、あの時こうしていれば、というお気持ちが少なからずあるでしょうし。

そんな思いを繰り返さないためにも
自分自身も気をつけなくちゃいけませんね。

今度、検診受けてこよ。
2010年07月05日(Mon) 13:57
編集
>山田あしゅらさま

たらればを言っても詮無いことですが、
もっと早くに、頻繁に病院に行くよう勧めていたら、或は…
そんな悔恨が、御家族(特におじ)にはあるようです。

現実は残酷で、病気は非情で、私達は無力で愚かな市井の人間ですが、
それでも愚直に懸命に生きることの意味と意義を信じていたいです。

コメント有り難うございました。
2010年07月05日(Mon) 22:13












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