爺様は60代に胃がんで胃を半分以上切除して、その後、膵臓を悪くして入院して、転倒して大腿骨骨折してボルト埋めて、一番最近は去年の、うちの玄関先は三途の川か?と思わず思った骨盤骨折だったりするくらい、

とにかく入院体験が豊富な人なのに対し、

婆様という人はお産の時しか入院したことが無い人で、

かかりつけの内科医の待合いなんかで、たまたま隣に居合わせた人と気軽くおしゃべりして、その人が滔々と語るには、急に具合が悪くなって緊急入院したら、そこの病院がとんでもなく酷いところで、看護師にベッドに縛り付けられ、娘が来るまで解いてもらえなかったとかいう話を鵜呑みにして、
(いや、それ、病院側には病院側の言い分がどっさりあると思いますけどねー。確かに拘束は安易にしてはいけないと思うけど、他にも患者さんがいるんだから、一人の患者に付きっきりでいるわけにはいかないし、患者本人の安全の為、やむを得ず拘束せざるを得ない場合が殆どだと思うけど)

お行儀の良い患者でないと看護師に酷い目に会わされる、みたいな恐怖心が根強かったみたいだけど、

実際自分が救急搬送されて、入院初日の夜、自分が何処に居るのか分からず、混乱して、夜通しPOTEを必死で呼んで、その都度、看護師さんにここは病院ですよと宥められたり、

入院病棟に移されてからも、始めのうちは昼夜の区別がつかず、不安から深夜に声を上げて、当直の看護師さんが駆けつけてくれたことは何度もあったらしい。

そのうち、容態の安定と共に婆様は落ち着いてきたものの、他の病室からは昼夜を分たず、奇声というか、呻くような声をひっきりなしに上げ続けている人が居たり、同室の人達も、認知症や耳が遠い高齢者の人だと、深夜から明方にかけて、皆、病院に居ることが分からなくなるらしく、娘を呼んだり、ご主人を呼んだり、一人で歩ける人はベッドから降りて病室を歩き回ったり、中にはベッドから落ちて床にうずくまったまま、何やら聞き取れない言葉を発したりして怖いので、その都度婆様がナースコール押して、看護師さん呼んであげたりしてたらしい。

婆様「看護師さんって、大変ねえ」

婆様は入院直後からオムツだったのだけれど、鼻腔経管の流動食からお粥食に変わった後、便意を催した婆様がウン◯が固くて苦しんでたら、担当看護師さんが摘便してくれて、何とか排便出来たとか。

その後も、看護師さんが腸マッサージしてくれて、まだここにウン◯がある、ここにもあると、なるべくウン◯がすんなり出るよう世話してくれて、

何だか出そうだということになって、出来たらベッドでオムツにするんじゃなくてトイレに行きたいとお願いすると、快く車椅子で患者用トイレに連れて行ってくれて、奮闘すること30分、その間、看護師さんはずっと付き添っていてくれて(目離すとマヒのある左側に倒れちゃうし)、その甲斐あって婆様はすっきりさっぱり出すことが出来たそうな。
(時間かかったので、その後は疲れてぐったりだったみたいだけど)

それでも、そんな風に時間をかけて付き添ってくれることは稀で、重篤な新患さんが入ったりすると、どうしてもそちらに係っきりになるので、誰も病室に巡回に来なかったり、ナースコール押しても「お待ちくださーい」と言われて、そのまま待ちぼうけになることも珍しくはなかったらしい。

まー、どっかで菓子つまんでくっちゃべってる訳じゃなし、廊下ですれ違う看護師さん達は皆、小走りで、ぜいぜい息を切らして、ある病室では混乱して暴れている患者さんを落ち着かせようと何度も呼びかけたり、細菌兵器防護服みたいな格好で患者さんの排便処理してたり、誰もが手一杯でやっているのが明白なんだから、仕方ないっつーか。

僭越ながら、私も爺様の介護で、おシモの清拭やらやってますけど、摘便と痰吸引だけはまだ未経験。
摘便は忌避感の克服が課題だし、吸引はそもそも道具が無いし、でも、あれ、やられている時の患者さんの顔ってすごく苦しそうなんですよね…実父のこととか思い出しちゃって、ダメっぽいんだよなー。

それ、日常的にやってるんだから、看護師さんって、やっぱり偉いと思う。

で、入院生活も20日目に入ったある日、婆様の病室で顔を拭いてあげてる最中に、携帯が鳴り、慌てて携帯通話可の場所へ駆け込む。

受話器の向こうから聞こえて来たのは、温水係長(仮名)のおっとりとした声。

温水「受け入れ先の病院が決まりました」

おお!

続く。
POTE
Posted byPOTE

Comments 2

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山田あしゅら  
丁寧な記載ありがとうございます。

あれからもうすぐ1ヶ月が経とうとしているのですね。
POTE村家にとって・・・いや、POTEさんにとっては
はあっという間の1ヶ月ではなかったかと。
POTEさんの書かれている記事はお年寄りの近くにいる者にとっては
『明日のわが身』です。
毎日お忙しい中、このように投稿されるのは大変かと思いますが
私どもの今後の参考におおいになると思います。
無理のない程度にどうか教えてください。

そして、お義母さまの快復を心よりお祈りしております。

2010/02/01 (Mon) 17:09 | EDIT | REPLY |   
POTE  
>山田あしゅらさま

応援有り難うございます。

あっという間というよりは、色々てんこ盛りの1月だったので、何かもう1年経ったんじゃないの?え、これから2月?という感じです。

元々は爺さまの在宅介護を機に始めたブログでした。
それがよもや、婆さまの介護という事態に至るとは想像だにしていませんでした。
年齢順で、という希望的観測に縋っていたのかもしれません。

濁流に呑み込まれまいと、必死に水を掻きながら、自分自身の気持ちの整理の為、半ばやけくそで書き連ねている日記ですが、こんな駄文でも介護に携わっておられる方々の参考になり、指標になり、反面教師になれば望外の喜びです。

婆様は頑張ってリハビリに取り組んでいます。
看護師さんや療法士さん達のお陰で、楽しい病院ライフが送れているようです。

2010/02/01 (Mon) 23:18 | EDIT | REPLY |   

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